One Step – ボランティアはじめの一歩

先日のボランティア(エンパワ)研修は、日本オラクル様の本社で会議室を終日お借りさせていただきました。
新宿のビル群を目前に遠く富士山も見渡せる絶好のロケーションから、陽の光を浴びつつ、充実した研修を行うことができました。

参加したボランティアのみんなの目もキラキラ輝いていて、和やかな雰囲気の中、笑顔あふれる、はじめの一歩になりました。

今回は場所のご提供のみならず、5名の社員の皆様(川向様、吉武様、高橋様、中島様、横澤様)にボランティアとして誘導・研修のお手伝いにご参加いただきました。
お休みの土曜日にも関わらず、終日誠にありがとうございました。
何より、真紅のボランティアTシャツ、とても格好良かったです。

一部ワークにもご参加いただいた川向様・吉武様からは
「思っていたよりもずっと整った研修内容で驚きました。はじめてプログラムに参加された方を含めて、ボランティアの皆さんの真剣かつあたたかい眼差しに触れて、またディスカッションを通じていろいろと考えさせられました。今からスピーチ大会を見るのが楽しみです」
というありがたいお言葉を頂戴しました。

また、本日もご参加いただいた高橋様は、一昨年2015年から「チャリティチャリ」という自転車ロングライドの取組によって広く寄付を募っていただき、カナエールを応援いただいています。
http://www.cyclingforcharityjapan.com/
(今年のライドは、コンテストの翌日から1ヶ月間を予定しているそうです)

私は、これまでカナエールにかかわるボランティア活動というと、エンパワ・実行委員として実際に子供と接する活動に参加したり、寄付等を通じた金銭面での支援を行なったり、という側面ばかりを考えがちでしたが、今回のサポートを目の当たりにして、ボランティアの関わり方はひとつではないと改めて気づかされました。

多くの方々に助けられながら、今年のカナエールは順調にスタートしました。

(実行委員: えるも、おじゃる)

卒業までのスタートライン

カナエール実行委員のデイブです。
今日はカナエール2017のボランティア研修に参加してきました。
今年もいよいよ始まったというワクワク感でいっぱいです!

自分は、2014年に初めてエンパワメンバーとして参加し、その後は実行委員として運営に関わり続けて、今年で4年目になります。

当時担当したカナエルンジャーは「さゆりん」という女の子で、彼女がステージで語った夢は歯科衛生士になること。施設で育った彼女は、家族思いなのに家族と暮らせない、そんな切ない気持ちも夢と共に語ってくれました。大好きなおじいちゃんとのエピソードは今思い出しても涙が出そうになります。

当時の事を振り返りながら今日研修に参加していると、ちょうど、一緒のエンパワチームだった「ゆきっち」から写真が送られてきました。さゆりんの歯科衛生士の国家試験が3月に迫る中、彼女の合格祈願に湯島天神まで出かけて、エンパワ3人分の思いを込めて、絵馬を書いて奉納してくれたとのことでした。
これから始まるカナエール2017のスタートラインのこの場でこの写真を見て、なんというか、心が震えるというか、引き締まるというか、少し目が潤みました。

さゆりんは、これから夢を叶えるために試験に向かっていきます。勉強が大変だと言いながら、それでも3年間、必死に頑張ってきたので、きっと大丈夫と信じています。

そして今、これからカナエルンジャーと出会う大人たちへ、ぜひ最後までカナエルンジャーのことを見届けてほしい。そんな思いを胸に、自分もみんなと一緒に、120日間を駆け抜けていきたいと思います。

 

Google社員の皆さまによるPC研修(2017.2.5)

Google社員の皆さまのボランティア協力のもと、奨学生へパソコンの使い方をレクチャーいただきました。カナエールでは2015年度から、奨学生が使うパソコンとしてChromebookとクラウドサービスを活用しており、原稿作成やオンラインでのコミュニケーションを行っていくために、プログラムを通じてなくてはならないものとなっています。

子どもたちの中にはスマートフォンは触ったことあっても、パソコンは初めてという子どもも多くいます。一方で学校の授業で使ったことがある、施設で共用のパソコンを使っているという子も勿論います。ボランティアの皆さんは、そうした子どもたちの経験値の違いにも気を配りながら、ご用意くださったプレゼンテーションだけでなく、ハンズオン(手取り足取りの「手取り」の方ですね)での説明もしてくださり、子どもたちが新しい技術に触れたり、これまでに言葉を交わしたことのない大人と言葉を交わしたり、とても良い機会になっています。

みんなの飲み込みは早く、これからどんな風に使いこなせるようになっていくのかも楽しみです。

最後に記念撮影。カナエールのポーズを取ってくださいました。 Google社員の皆さまは、毎年社内でボランティアとしてこのChromebook研修をお手伝いくださるメンバーの募集をしてくださっており、笑顔とともに継続的に支えてくださる皆さまがいること、大変心強く思っています。こんな風に応援の輪が広がっていく。ワクワク、しますね。

奨学生の誕生日を、ささやかにお祝いしました

カナエール奨学生とは、スピーチコンテスト終了後も、定期的に大人が様々な話を聞く時間をもうけて、一人ひとりの卒業までをゆっくりと見守っています。(これは”グランドカナエール”という取組みで、奨学生1人に対し、大人3人が伴走者となっています。特に3人に決まった役割はなく、定期的にまったり話を聞く会といった感じです)

先日、2016年チームピンクのジェイが、コンテスト後にはじめての誕生日を迎えましたので、いつもの面談のあと、みんなでサプライズのお祝いをしました。
なんだかケーキが小さく見えますが、この3人とも体が大きいからですね(笑)。
児童養護施設職員を目指して、専門学校で勉強にはげむジェイ、ちょうど年度末のテスト地獄真っ只中でしたが、いい気分転換と脳への糖分補給になったようです。

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カナエールのその後、「妹」「友達」のような存在に。

『スピーチコンテストの後がはじまり。』
カナエールボランティアとして関わって3年が経ち、何人ものカナエルンジャーのスピーチを見守っていくと、そのような感覚を強く持つようになりました。
スピーチコンテストが終わった後は、たくさんの人の前で話した夢や目標へ向かいはじめ、
学生生活や今後の人生を作りあげていく道のりが始まるから。

カナエールボランティアは、スピーチコンテストの後も関わり方の形を変えて、
カナエルンジャーとの関係は続けられるような仕組みになっています。
その名も「グランドカナエール」。

私はいま、グランドカナエールの取り組みで、同じボランティア仲間である「おちえ」と「るんるん」と一緒に、2016年カナエルンジャー横浜ブラック「しょい」という女の子のサポーターをしています。
「サポーター」というと、何か支援をしなくてはならないような気になりますが、
実際は、4人のグループLINEで何気ない会話やスタンプを送りあったり、月に1度の面談で、お菓子を食べながら近況を報告しあうという、些細で、とっても楽しい時間を過ごしています。
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しょい との最近のやり取りは、大学生活やバイト先の出来事や年末の大掃除がんばりました!というような日常に関するメッセージがよく届きます。
サポーターからも

るんるん:「今日は6時に起きました!」(←早起きができない)
おちえ:「試験に受かりました\(^o^)/」

などなど、紹介しきれないほど日々、何気ない会話を楽しんでいます。
思い返すと、カナエールスピーチコンテストで過ごしてきた120日間以上に
しょい とは、年の離れた妹のような、友達のような関係に近づき、少しずつ夢に向かって進んでいく彼女をそばで見守ることが「支援」ではなく「日常」になっていることが、とても嬉しく思う日々です。
ぜひ、一緒にカナエールボランティアをやってみませんか?
カナエールボランティア説明会は明日で最終回となります。ご参加を心よりお待ちしています。

(実行委員:ゆきまる)

1月15日(日) 10:00-12:00 東京大手町
説明会への参加のお申し込みは、以下のボランティア募集ページをご覧ください。

子どもの「仕事」とは?

「子どもの仕事とは?」と聞かれたら何と答えますか?

寝ること?
食べること?
遊ぶこと?
勉強すること?

「子どもは笑って成長するのが仕事」
私がエンパワとしてサポートしたなーくんは、スピーチの中でそう話しました。

エンパワをやった当時と今とを比べて、私を取り巻く状況で、大きく変わったことがあります。
母になりました。

妊娠が分かったのはエンパワをやることが決まった直後。
家族からは「無理をしないでほしい」と、エンパワをやることに対して心配の声があがりましたが、そんな心配をよそに、お腹の中にいた小さな命は、120日間、なーくんの夢を聞きながら、大きくなっていきました。

今、日々成長していく子どもを目の前にして、当時よりさらになーくんの言葉が胸に響いています。
子どもが笑って成長していくために、私にはどんなことができるだろう。
実践するのは簡単なようで難しい。
でも、とても大切なことだと思っています。
子育てをしていく上で、いつも心に留めておきたい言葉です。

こんな私を始め、エンパワをやっているのは様々な人たちです。
ぜひ、あなたもそんな一員になってみませんか?
カナエールボランティア説明会は、残りあと2回となりました。
ご参加を心よりお待ちしています。

1月14日(土) 10:00-12:00 横浜
1月15日(日) 10:00-12:00 東京大手町

説明会への参加のお申し込みは、以下のボランティア募集ページをご覧ください。

クリエイターの楽しみ

私は過去に2回、カナエールボランティアでクリエイターを経験しました。カナエールボランティアの3つの役割の中で、クリエイター以外は経験無いですが、クリエイターは特殊な役割だと思います。
メンター、マネージャーと共に、カナエルンジャーの話しを聴き、自分たちの経験や意見を交換し、スピーチを作り上げていく事には変わりないのですが、それにプラス、カナエルンジャーを撮影し、動画を編集するという作業があります。
もちろん、クリエイターひとりで作るわけではなく、メンターやマネージャにカメラを持ってもらって撮影してもらったり、動画の構成や、ロケ地などのアイデアをもらったり、コメントをもらって修正したりして作り上げていきます。

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でも、編集作業だけは、クリエイターだけの仕事です。仕事というと辛いイメージを与えてしまうので、クリエイターの楽しみと言い換えましょう。

 

動画の編集はそれなりにテクニックが必要ですが、全くの動画作成素人でも立派な動画を作成させることができます。なぜなら、実行委員のクリエイターチームの存在があるからです。クリエイターチームには、動画撮影、動画編集のプロや、クリエイターを経験した先輩がいます。
クリエイターに対して、初期の頃には、数回の撮影講座、編集講座を開催して、テクニックを伝授します。lxt10401
途中には、進捗具合をクリエイターみんなで見せ合って、クリエイターチームからアドバイスもらえる勉強会も数回開催されます。編集ソフトウェアの使い方や、ファイルの保存の仕方などの質問にも丁寧に回答をもらえます。

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クリエイター同士のコミュニケーションは、かなり活発で、お互いにブラッシュアップし合いながら作業を進めることができます。

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それだけではありません。
クリエイターの最大の楽しみは、期間中、カナエルンジャーの表情を一番たくさん見ることができるという役得です。ほとんどの撮影が終わり、終盤は編集にかかり切りになります。カナエールボランティアの中では、一番多くの時間をカナエールに割く必要のあるクリエイターですが、その時間は、撮影してきたカナエルンジャーの様々な表情や声を見ながら聴きながらの作業であり、カナエルンジャーが愛おしくてたまらなくなります。
こんな素敵な表情をするカナエルンジャーを会場に来た人に見せてあげたい。うちのカナエルンジャーはこんなに頑張ってる素敵な子なんだっていうのを見せてあげたい。たった3分の映像ですが、カナエルンジャーへの愛情をたくさん込めることができます。

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最初は動画編集なんて難しそうだなと感じていたのに、最後にはこんな想いになって、時間も忘れて編集に没頭してしまう。そんな、特別な楽しみがあるのがクリエイターです。

 

スピーチ当日は、カナエルンジャーがスピーチするのと同じくらい緊張して、自分の作り上げた映像が上映されるのを舞台袖で見ることになります。

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そんな素敵なクリエイターをやってみませんか?
カナエールボランティア説明会は今週末に、あと2回しかありません。今からでも間に合いますので是非説明会に来て、クリエイターを希望してください。

1月14日(土) 10:00-12:00 横浜
1月15日(日) 10:00-12:00 東京大手町

説明会への参加のお申し込みは、以下のボランティア募集ページをご覧ください。

(実行委員:ゆき)

本年もよろしくお願い致します

児童養護施設や里親家庭など社会的養護の元で育った若者たちの進学を支援する奨学金プログラム「カナエール」。今年でプログラムは7年目を迎えます。今年も東京・横浜・福岡の3会場で7月にスピーチコンテストを開催します。(チケットは春頃発売予定です)

カナエールは、児童養護施設や里親家庭などから進学を志す若者たちを、大学・専門学校等の在学中(最長4年間)、資金(奨学金)と意欲(社会人ボランティアによる見守り)で支援するプログラムです。これまでの6年間にプログラムで支援をしてきた奨学生は100名を数えました。この春は、そのうちの16名が大学・専門学校等を卒業する予定です。

カナエールは奨学金サポーターや協賛企業、コンテストへのご来場者などたくさんの方々に支えられてきました。そして若者たちに120日間寄り添う社会人ボランティアとして毎年数十名の方々に参加いただいてきました。ただいま2017年度の参加者を募集しています。期間中、過去のボランティア参加者の声を当ブログで多数ご紹介していますのでぜひご覧になってください。

引き続き下記日程でボランティア説明会を開催しています。残り3回の開催となりました。たくさんの方のご参加をお待ちしております。

1月 8日(日) 13:00-15:00 東京大手町
1月14日(土) 10:00-12:00 横浜
1月15日(日) 10:00-12:00 東京大手町

説明会への参加のお申し込みは、以下のボランティア募集ページをご覧ください。

(実行委員 きゃね)

「叶える」

このブログは「号泣する準備はできていなかった」の後編です。

前編をご覧になってから読むことをお薦めします。
 

こんにちは。
カナエール2016エンパワメンバーのやまちゃんです。
今回は、カナエールを通じて起こった自分の変化について、書きます。

 

僕は、仕事をしながら、家族を養いながら、やれる範囲で、ライフワークとして音楽をやってきました。
楽曲制作やライブ活動をがんばったり、休止したりを繰り返しながら、不完全燃焼な日々を過ごしていました。
周りの友人にも胸を張って言えないような、プロフィールの「趣味」の欄に控えめに「バンド」と書くレベルの。

 

6月25日にカナエール東京が終わって、しばらく僕は、放心状態でした。
ぎりちゃんや同じチームのエンパワメンバーをはじめ、カナエールのみんなと過ごした120日間があまりにも眩しくて、ちょっとでも思い出すたびに、何度も涙がこみ上げて、仕事中もちょっと席を外したこともありました。
 

そんなある日、眠れない夜があって、僕はふと、カナエールで体験したことを歌詞に書いてみました。
驚きました。
あっという間に完成してしまった。
頭の中でぐるぐる回っていたカナエルンジャーみんなの言葉がとめどなく溢れ出して、歌詞になってくれました。
後で曲を書いて、「叶える」と曲名をつけて、完成したのは7月5日でした。
 

みんなの思い出を形に残すことができて、うれしかった。
 

カナエールの仲間に話したところ、7月24日のカナエール2016解散会で歌ってくれ、ということになりました。
準備をして、あっという間に当日が来て、カナエール2016に参加したカナエルンジャーとエンパワメンバーの前で、弾き語りをしました。
 

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みんな、とても喜んでくれました。
僕の歌を応援すると、言ってくれました。

児童養護施設の子どもたちを応援していたら、いつのまにか僕も、自分の人生を応援してもらっていました。

みんなに勇気をもらった僕は、情熱を取り戻し、ライブ活動を再開しました。
エンパワメンバーの仲間がライブに来てくれて、僕の歌を聴いて「元気になった」とか「癒された」とか言ってくれる。

 

人に喜んでもらえること。
人に応援してもらえること。
それがこんなにも幸せなことなのかと、
僕は知りました。

 

応援は、連鎖するのだと。

 

カナエール2017の参加について、僕は悩みました。
カナエールのおかげで取り戻した音楽活動に、できる限り時間をかけたいと思ったからです。
児童養護やその他の社会的に苦しい立場にいる人たちを応援する方法として、音楽活動を通じてできることもあるんじゃないか、みたいなことも考えました。
 

それでも、時間をかけて考え、様々な人と相談をした結果、僕は2017年もカナエールに参加することにしました。

もっと児童養護について知りたい、少しでも役に立ちたい、そういう思いはもちろんありますが、決め手は「人を応援する人たちの仲間でいたかったから」です。

応援の連鎖が起こる輪の中に身を置くことが、がんばる自分を支える基盤になってくれるだろうと思ったのです。

 

2017年も僕は、仕事も、音楽活動も、カナエールをはじめとしたボランティアも、もちろん家族のことも、全力でがんばっていきたいと思います。

 
このブログを読んでくださった人の中に、次の120日間を一緒に過ごす仲間がいるかもしれないと思うと、とてもワクワクします。

エンパワメンバーとして、一緒に活動できることを、楽しみにしています。

 
カナエール2016エンパワメンバー 東京ブルー やまちゃん こと
シンガーソングライター・ヤマカワタカヒロ

 
カナエールボランティアの説明会は残り4回です。応援の連鎖、一緒につくりませんか?
皆様のご参加をお待ちしております。
(実行委員:おちえ)
1月 5日(木) 19:30-21:30 東京大手町
1月 8日(日) 13:00-15:00 東京大手町
1月14日(土) 10:00-12:00 横浜
1月15日(日) 10:00-12:00 東京大手町
説明会への参加のお申し込みは、以下のボランティア募集ページをご覧ください。

「号泣する準備はできていなかった」

 
このブログはカナエール2016のエンパワ日記「笑顔への旅路」の続編です。

 
こちらをご覧になってから読むことをお薦めします。

 

「絶対4人で笑顔で舞台に立つ」

カナエール2016 東京ブルーチームの、その約束は果たされませんでした。

笑顔のままではいられないほどの体験が、そこにありました。

 

<6月25日 四谷区民ホール>

スピーチコンテスト当日。
スピーチをしている「ぎりちゃん」の右後ろで、僕は号泣してしまいました。
笑顔で見届けようと心に決めたのに、どれだけがんばっても、涙を抑えることはできませんでした。
人前で、あれだけ体を震わせて泣いたのは、中学時代のサッカー部の最後の試合に負けたとき以来じゃないかと思います。

 

壇上のぎりちゃんは、スピーチ序盤から感情が溢れ、マイクが必要ないくらいの力強い声で、自分の思いを語りました。
それは、スピーチというよりも「魂の叫び」と呼んだ方がふさわしいほど、心の底から、身体中を振り絞って、600人の聴衆に投げかけられました。
ぎりちゃんのスピーチは、自分を変えてくれた恩師、T先生へのメッセージで終わりを迎えます。
マイクを外し、全力の生声で発せられたその言葉は、T先生の胸に確かに刺さりました。
その瞬間、ぎりちゃんの心の中の、見えない鉛の塊のような重しが、溶けてなくなったような気がしました。

 
<前日 6月24日の夜>

ぎりちゃんは、一緒にスピーチコンテストに出場する「いっちー」とともに、施設の食堂に職員の皆さんと後輩たちを集め、スピーチのリハーサルを行いました。

書き上げて、練習してきたスピーチの仕上げとして、ぎりちゃんは力強く語りました。
そして、スピーチ終盤。
原稿にないことをぎりちゃんは語り始めました。

それは、今まで育ててくれた施設の職員の皆さんへの感謝の言葉。
T先生へのメッセージのパートを、施設の職員の皆さんへのメッセージに差し替えたのです。
スピーチの本番原稿をまとめ上げる中で、時間と字数の関係で泣く泣く削った言葉を、彼女は届けるべき相手の前で、蘇らせました。

ぎりちゃんにとってカナエール2016のスピーチコンテストは、6月24,25日の2日間だったのです。

 

<再び 6月25日 四谷区民ホール>

スピーチを終え、舞台裏に引き上げるぎりちゃんと3人のエンパワメンバーの他にもう一人、泣き崩れている人がいました。

舞台袖で次の出番を待っていた「いっちー」。

同じ施設で過ごしてきた ぎりちゃんの親友であり、前日のリハーサル(本番1日目)をともに実行した、東京ブラックチームのカナエルンジャーです。
ふたりは前日のスピーチをお互いに聞かないようにしていたため、いっちーは、本番の自分の出番の直前に、ぎりちゃんのスピーチを舞台袖で聞くことになりました。そして、感動のあまり、泣き崩れてしまった。

幸いなことに、プログラム上、審査員のコメントが入るタイミングであったため、いっちーには、心を落ち着ける5分の猶予が与えられました。

いっちーもまた、素晴らしいスピーチを聴衆に届け、その姿を、ぎりちゃんは控え室のモニターで見守っていました。

 

これは、カナエール2016で起こった出来事の本当にごく一部にすぎません。
そして、スピーチコンテストが終了してからも、カナエールの体験は、関わった人それぞれに大きな影響を与えます。

 
その一人として、次回は僕自身のその後のストーリーを書きたいと思います。

カナエール2016エンパワメンバー 東京ブルー やまちゃん

 

カナエールボランティアの説明会は残り4回です。
やまちゃんが語ったカナエールのエピソードに興味を持った皆様、ご参加をお待ちしております。(実行委員:おちえ)

1月 5日(木) 19:30-21:30 東京大手町
1月 8日(日) 13:00-15:00 東京大手町
1月14日(土) 10:00-12:00 横浜
1月15日(日) 10:00-12:00 東京大手町

説明会への参加のお申し込みは、以下のボランティア募集ページをご覧ください。