最後のカナエールまで1週間「いま、子どもたちに何が必要か」NPO法人ブリッジフォースマイル代表 林恵子

いよいよ最後のカナエールが1週間後に迫ってきました。

 

今日は私が、カナエールをどうしてもやらなくちゃ、という強い動機になった一つの失敗談をご紹介します。

 

カナエールを始める2年程前のことです。

大学等への進学の道を拓くには、どうしたものかと思っていた矢先、ある大手の学校法人から何か協力できないかと連絡をいただきました。

 

そこで、その学校法人が経営する複数の専門学校での授業を体験させてもらうというものです。

体験後、児童養護施設退所者が入学する場合も、寮があるし、昼間は学校と提携している就労先でバイトをし実践経験を積みながら、夜間勉強できる制度がある、という魅力的な内容でした。

 

多くの子どもたちが参加してくれて、複数の職業体験ができてよかった、と概ね好評でした。

 

しかし、大きな問題がありました。

この体験後、実際に専門学校へ進むことを決めた子どもがいたのですが、行きたい学校にはお伝えしていた制度が使えないことが発覚したのです。

 

子どもを担当する施設職員からは、「B4Sのプログラムだから信用して参加したのに裏切られた。やる気になった子どもの気持ちを考えたら情報が間違っていたから諦めて、とは言えない。B4Sとして責任を取ってほしい。」と言われました。

 

確かに、情報を正確に把握しないで伝えてしまったことは、私の落ち度でした。

でも、責任を取る、つまり奨学金をお渡しできるような余裕は団体にはありませんでした。

ただ謝ることしかできませんでした。

 

施設職員は、そんな私に見切りをつけ、施設独自で奨学金を集めました。

500万円が集まったそうです。新聞にも載りました。

 

私は、落ち込みました。何より恥ずかしかったです。

なんで最初からできないと簡単に諦めてしまったんだろう。

中途半端な正義感で支援をして、結果迷惑をかけただけでした。

 

この反省は、私の覚悟を強くしてくれました。進学の道を拓きたい。

どうしたら継続的に進学を支援できる仕組みを作れるだろうかと、真剣に考えるようになりました。

(実は、カナエール以外にもう一つチャレンジした事業もありましたが、その話はココでは省略します。)

 

そして、カナエールが生まれました。

カナエールは、2010年から2017年3月時点で【1億4,300万円】を子どもたちに支給してきました。

本当にありがとうございました。

 

公的制度が整い、経済面での進学のハードルはぐっと低くなりました。

でも、これで全てが解決したわけではありません。

 

いま、子どもたちに何が必要か。

子どもたちの声に耳を傾け、私たちに何ができるか、一緒に考えていただきたいです。

 

今年最後のカナエール、子どもたちのスピーチをぜひ聴きにきてください。

NPO法人 ブリッジフォースマイル代表 林 恵子