合宿レポート – 「チームの姿ってどんなだろう?」

合宿ってちょっと懐かしい響きだと思いませんか?僕は学生時代に長野県の菅平にラグビーの合宿に毎年行っていたのが、良い思い出です。試合して、話して、試合して、話して、短い期間にギュギュッとトライ & エラーを繰り返して、その先のシーズンに向けて、チームを形作っていく、「このチームの姿ってどんなだろう?」、チーム皆でプロトタイピングをするような時間だったのかなあと思います。それぞれがそれぞれで手探りをしながら、試して、間違えて、直して、より良い状態を目指していく、今年のカナエールの合宿では、そんな懐かしい感覚をちょっと思い出していました。

この週末はカナエールの合宿でした。プロジェクトの前半の山場。これまでは主にチームが打ち解け合うことに時間が割かれて来ましたが、徐々にスピーチコンテストに向けて、コミュニケーションがぐぐっと深くなっていきます。大人が子どもに自分のことを語ること、子どもが大人に自分の想いを伝えること。大人は子どもの大人な部分に驚かされるし、子どもは大人の子どもな部分に安心を覚える。年の差が離れているのは確かなわけだけど、譲り合いでも、ぶつかり合いでもなく、時間と言葉を共有している感覚が、少しずつ、チームを形作っていくのだろうと思います。あと、合宿の醍醐味、同じ釜の飯を食ったり、ですね。

 

 

 

カナエールのチームにはリーダーはいません。社会人ボランティアにはメンター、マネージャー、クリエイター、という役割が宛てがわれますが、リーダーはいません。奨学生を中心に4人のチームでスピーチコンテストに挑戦します。カナエールのチームって桃太郎みたいなものなんだそう。桃太郎はスピーチコンテストに挑戦する奨学生ですね。桃太郎がいて、猿がいて、キジがいて、犬がいて。集まった仲間が、冒険を乗り越えながら成長していく、朝から晩まで、分刻みのスケジュールで、ワークショップや、振り返りや、チームフラッグの作成、スピーチの原稿作成など、プログラムは目白押しなのですが、徐々にチームが打ち解け合って、初めての5分間のスピーチに挑戦するプレプレスピーチでは、なんかすごい、そんな空気が流れます。

まだまだ言葉はゴツゴツしていて、流暢に聴衆に語りかけれるわけではないけれど、カナエールというプログラムに応募して来てくれたそれぞれの子どもたちには、応募しようという想いあり、支えてくれる大人ができたという感触があり、多くの人に伝わって欲しいという願いあり。そんなそれぞれの子どもたちの「夢」という言葉を前にした気持ちが、前面に押し出されたようなプレプレスピーチでした。きっとこれから彼らはチームで、少しずつ言葉の確かさを確かめながら、より良く伝えるための工夫をしながら、自分の声が観客席に届き渡るよう練習を繰り返して、舞台を目指すんだろうと思います。希望がスタートを切った、そんな感覚がありました。

 

 

 

もしかしたら、犬と猿がなかなか相性良くなかったり、キジが高いところまで飛んでっちゃったり、みたいなことも長い期間の中ではあるかも知れません。人と人との関わり合いに、完璧なことなんてないだろうと思います。ただ、「子どものため」、そういう思いでプログラムに応募して来てくれた社会人が、粘り強く子どもとチームと自分自身と向き合ってくれれば良いなと思っています。週明の夜、今頃、皆、一息ついて、週末の2日間を反芻している頃合でしょうか。

最高の2日間だったなと思います。

 

3月ももうすぐ終わりますね。今年も春の訪れとともに7月のコンテスト開催に向けたチケット販売がスタートします。今年のチケット販売開始は4月10日を予定しています。是非、皆さんも120日間を通じたチームの姿、奨学生のスピーチを聴きに来てください。コンテストに向けて、プログラムの様子を各チームがレポートしてくれる「エンパワ日記」も楽しみにしていただければと思います。きっと、僕にも見えない「関わりの姿」が見えてくるんじゃないかなあと思っています。

春だー!

実行委員:コースケ