【エンパワ日記】自己本位になる勇気

「君は誰に『今までよく頑張ったね』と言ってもらいたい?」

こんにちは、東京イエローマネージャーのさくらいです。

東京イエローは保育士を目指すカナエルンジャー(ちゃんゆう)とエンパワ3人(なおきーと、ローデン、さくらい)の4人チームです。
今回はそんなチームでのカナエール活動を通して考えたことを書きたいと思います。

ちゃんゆうはお菓子が大好きな女の子。

チームで集合した直後から「お腹すいた~」とこぼし、休憩時間になると「お菓子っ♪」と小走りで差し入れで用意されているお菓子のところに向かっていきます。幸せそうにお菓子を食べる様子をエンパワ3人が面白おかしく笑い合って和んでいます。

コロコロと表情や仕草が変わる様子を見ているだけで自然と笑みがでてくる不思議な魅力を持っている女の子です。
そんなちゃんゆうも、やる時はちゃんとやります。

先日、著名な演出家の奈良橋さんに来ていただきスピーチの表現面を指導してもらえる表現ワークショップというものがありました。


 

 

 

 

 

 

 

合宿のプレプレスピーチ以来、全チームの前でスピーチをするのはこれが初めて。
ちゃんゆうは緊張しながらも一生懸命にスピーチをしました。

そのスピーチを聴き終えて、演出家の方からちゃんゆうにこんなリクエストが。

「もっとゆっくりでいいから、文章を覚えて前を向いて喋ってみて」

この要望にちゃんゆうは「そんなこと言われたって、まだ原稿覚えてるわけないじゃん」とブツブツ。
その声が演出家の方に聴こえないかヒヤヒヤしたのを覚えています。

他の子のスピーチがしている最中も「早く練習がしたい~」とソワソワしていて、
いざ練習時間になるとすぐに練習をするかと思いきや真っ先にお菓子のところに駆けていき(笑)、

それでもたった30分程度しかない時間を目いっぱい使ってなるべく原稿を見ないでしっかり前を向けるよう繰り返し練習していました。

その時の表情は喜怒哀楽の変化が激しい普段の様子とは一転して、終始キリッと真剣な顔で取り組んでいたのが印象的でした。

短い練習後の2回目のスピーチ。

今度は所々で原稿を見ながらも1回目より格段に正面を向いて喋れるようになっていました。心なしか音量も少し大きくなったような。
「すごいじゃない!すごく良くなったわっ!」と演出家の方にもとても褒めてもらえました。

ちゃんゆうに限らず他のカナエルンジャーの子も含めて、真剣に取り組めば少しの時間でも人はこんなに変化するのだなと改めて実感した有意義なワークショップでした。


このワークショップでは演出家の方が繰り返しこんなことをカナエルンジャーに語っていました。

「素晴らしい!」

「自信を持って。あなたの言葉を伝えて」

「あなたたちは本当に凄いことをやっている。誰にでも出来ることではない」

表現の技法というよりかは、もっと根本的な気持ちや感情のモチベーションを高める言葉がけ。
それを感情豊かに熱く伝えてくれる演出家の方の話を聴くだけで、こちらもなんだか「あぁ、自分たちは受け入れられているんだな」とポジティブな感情になってきたのを覚えています。

 

 

よく「社会的養護の中で育った子どもは自己肯定感が低い」と言われることがあります。
確かに複雑な家庭環境で育つ中で自分の存在価値を見出すのは容易いことではないのかもしれません。

ですが、それは社会的養護の子に限った話ではないと思いますし、大人でもそのことで悩んだり苦しんだりする人は沢山いるのではないでしょうか。自分もその傾向がある一人ではあると思います。

この日記の冒頭に記載した文章は自分が学生時代の時に心理資格も持っている栄養士の方と話している中で尋ねられたものです。
当時の自分はとある実行委員会の委員長を務めており、学業そっちのけでひたすら委員会活動を頑張っていた時期でした。

自分は特に社会的養護の経験は無いのですが、自己肯定感は低いのだと思います。
だからこそ人から必要とされたい、認められたいと思って頑張ってしまうのでしょう。

そして他人のことを頑張ることで、引け目のある自分のことを見ずに過ごしていたんだと思います。
誰かに優しくすることと、自分に優しくすることは同一ではないんですよね。
人に優しくすることはある意味で簡単なんです。だって何が必要で求められているが分かりやすいのですから。

自分の感情とは別に外部からやってくるので、その要請に従って自分が動けばいいことなんです。
それは一種の思考の停止と言えるかもしれません。

自分を殺して、他人から喜ばれることを行う。それをやれば感謝してもらえて自分の存在意義を実感できる。
だったら自分よりも他人を優先しようと考えてしまうのです。ですが、自分のこととなるとそう単純ではありません。

自分のやりたいことや将来や感情などと正面から向き合うのは肉体的にも精神的にもパワーが要ります。
しかも自分がやることで周りからどう見られ思われるか不安なんです。
だからいつも避けているうちに、いつしか自分に目を向ける感覚や方法を忘れてしまっていたのです

なので栄養士さんに冒頭の質問をされた時は本当に困惑しました。

「頑張っている自分」を改めて顧みることは微塵も考えていませんでしたし、

「あなた自身はどう思うの?」と自らの感情を聴かれて考えがまとまりませんでした。

カナエールで出会う人々は皆が「相手を肯定してくれる人」であると感じます。

エンパワメンバーや実行委員会や事務局の方々、仕事人インタビューに協力してくださる方や今回のワークショップを開いてくださる演出家の方、そしてスピーチコンテストに来場して応援してくれる方々。

皆がカナエルンジャーの夢のために協力してくれて、「それいいね!」「頑張って」「応援してるよ」と言ってくれる。
そしてカナエルンジャー自身を中心にした話を聴いてくれて、認めてくれて、肯定してくれます。
それはすごく素敵なことだなと思えます。

カナエルンジャーの皆にとって、この120日間で自分のことに徹底的に向かうのは本当に苦しいのだと思います。
そしてそのことをスピーチとして大勢の人の前で喋ることは、とんでもなく勇気がいることであるはずです。

だけどそれを支えてくれる人がいます。応援してくれる人がいます。

安心して自分の想ったこと、自分がやりたいことを自由に語って欲しいです。

 

120日間で人生が変わる、

 

なんてそんなおこがましいことは言えませんが

「あ、自分を認めてくれる大人が沢山いるんだな」と思ってもらえれば未来の捉え方が広がるかもしれません。

自分の感情に正直に生きる「自己本位になる勇気」を持ってくれるかもしれません。

そうなってくれればエンパワとしてはすごく嬉しいなと感じます。

ちゃんゆうにとって『よく頑張ったね』と言ってもらえるのが他の誰でもない『自分自身』となれるよう、
エンパワ全員でサポートしていきたいと思います。

是非そんなちゃんゆうのスピーチを聴きに皆さんも会場に来てください!

スピーチをする側も聴く側も、自分を肯定する優しい気持ちになれる素敵な一日になるはずです。

(東京イエロー:さくらい)

 

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