カナエールで自分の人生が変わった学生のお話

わたしがカナエールのボランティアにはじめて参加したときは、まだ「学生」で、「児童養護」とは無縁の生活を送っていました。
ボランティアのほとんどが「社会人」という中で、「大人」でもない、「子ども」でもない、ちょうど間に挟まれた「ただの学生」だった私から見た「カナエール」についてお話します。

  • 自分の考えが、「伝わる」経験

社会に出る前に、大人を相手に自分のことが「伝わった」経験はどれほどあったのでしょうか?アルバイト先や、学校の先生など時間をかけて互いを知っていた大人は何人もいても、私はどこか大人に対して距離をとっており、そのような経験はほとんどありませんでした。
カナエールが終わった次の春に社会人となり、まもなく2年目を終えようとしている今でも、「自分の思いが相手に伝わる」難しさを痛感しています。意図している通りに、相手に伝わっていなかったり、自分の思いが相手に響いていなかったり、悪戦苦闘の毎日です。
18歳前後のまだ社会に出ていない「子どもたち」が、スピーチ当日500人を超える観客に対して、自分の夢が「伝わる」のはなぜなのか。私は、ボランティアの大人たちとチーム4人で過ごす120日間があってこそだと思います。最初は、「どこか自分の本心を隠した」、言葉を選ばずに言えば「とりあえず書いた」スピーチだったものが、3人の大人に対して「自分の考えを伝える→理解してもらう」というサイクルを120日間繰り返していくことで、500人に伝わるスピーチが出来上がっていったのだと思います。
カナエールの「大人たち」のすごいところは、「これでもか!」というくらい「なんでそう思ったの?」を繰り返し、相手に興味を持っていることだと思います。正直、初対面の大人たちが出会ってすぐに距離を詰めてきて…子どもたちの中には、最初は「うっとうしい」と思う子もいるんじゃないでしょうか。でも、社会の一線で活躍している大人たちから「腹落ちしない」と言われ続けながら、ある瞬間に「それだ!」と言われる経験って、まだ社会に出ていない子どもたちにとっては、とても自信につながることではないかと思います。
 

  • 頑張る子どもたちを見て

一方で、大人たちも「もがきながらも頑張る子どもたち」を見て、心を動かされます。私自身も120日間でどんどん成長していく子どもたちを目の当たりにして、これまでの価値観を変えられた大人の一人です。カナエールと並行して就職活動をしていた私は、「子供たちに恥ずかしくない大人になりたい」と思うようになり、最終的に「自分が成長できる環境」だと感じた今の会社に新卒で入社しました。
 
「カナエール」は本当に面白いプログラムだと思います。学生だったあのときに出会ってなかったら、私の人生も、もっと違うものになっていたかもしれません。
もし興味があったら説明会を実施しているので、少し顔を出してみてください。ボランティアに参加したら、120日後の自分の人生に少しだけ変化が起こるかもしれません。
 
実行委員: えるも



12月4日(日)  13:00-15:00 東京大手町
12月7日(水)  19:30-21:30 東京大手町
12月22日(木) 19:30-21:30 横浜
1月5日(木)  19:30-21:30 東京大手町
1月8日(日)  13:00-15:00 東京大手町
1月14日(土) 10:00-12:00 横浜
1月15日(日) 10:00-12:00 東京大手町